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10万回_01(CP類つく)



いつもお越し頂きありがとうございます。
お話の途中ですが、10万拍手御礼の短編を。


ブログを始めた時には、今の状況を想像もしていませんでした。
スマホのメモに書き溜めたお話が増えてきて、自分が書き足すにも読み返すにも不便で、ブログにしたら整理出来るかと…当初は自分の記録的な意味が強かったように記憶してます。
それがたくさんの共感や応援(と思ってます…違っていたらスミマセン…)を頂き、拍手が10万回という信じられない回数に達しました。
本当に感謝の言葉もありません。
皆様から拍手やコメントを頂けたことが、ブログを続けてこれた一番の原動力です。重ねてお礼申し上げます。


今回、10万記念に類つくを、と有り難くもリクエストを頂いたので、季節に合わせた夏の風物詩、花火を絡めたお話を用意しました。お時間あればお付き合いください。
#日々是好日カテゴリの観桜会の続きとなります。



ーーーーーーーーーー



最近の類は疲れてるみたいだ。



春に付き合い始めたあたし達だけど、類は新入社員とはいえ、後継としての仕事もしてるから、平日はほとんど会えない。



だけど週末は断固拒否だと、基本的に仕事は入れないようにしているとかで。
だから、うちに来てよ、と連絡がくるから、行くのだけど。
けど…類はいつでも…いつ行っても…………寝ているのだ。



今日も結局、類の寝顔を見ていたらこちらまで眠くなってしまって、あたしも類から少し距離を置いてベッドに横たわったら、ゆるゆると瞼が降りてきてしまった。



眠りから覚め、ゆっくり瞼を開くと、窓の外はすっかり夕刻色。
淡い薄墨が入った水色の空に、茜色が混じっていた。



ああ、今日も終わってしまう。
ほんの少しだけ夏特有の物悲しさを感じる。



あの観桜会の後、本当に花沢物産から6月1日に面接に来るように連絡を受けた。
採用担当経由で連絡が来たことに安心した。これが類から言われたら、辞退していたかもしれない。



そう言うと、類は牧野のことは分かってるよ。
俺は本当に口添えなどしていないよ、と静かに呟いた。



あ、傷付けた、と思った。
あたしが子供じみたプライドを振りかざしたせいで、類に悲しい顔をさせてしまったことに深く反省した。
あたしの悪い癖だ。自分のことに夢中になると周りが見えなくなる。相手の気持ちを考える余裕がなくなる。



類からは嫌なら辞退すればいいと、牧野の好きにしなよ、と更に追い討ちをかけられた。
“拗ねる”を500mぐらい通り過ぎてしまったような機嫌だった。



それからあたし達は就活の話をしなくなった。
それでもあたしは呼ばれた日に最終選考面接を受け、翌日には内定をもらった。
商社にしては、最短だ。有難いことだ。



最終選考面接はあたし一人ではなかった。
過去にインターンシップに参加し、密かに優遇ルートを獲得した人、あたしのように個別に面談という名目ですでに人事部の人に会っていた人などがいた。



自分が類の知り合いだから特別ルートなのかも、などと考えることの方が自惚れだった。
恥ずかしい。



企業として、先んじた採用活動の布石など当然の取り組みの一環なのだろう。その証拠に、他の学生同様、他企業に行かないようにといわゆる囲い込みを受けた。



これも、類とあたしを紐づけて考えるなら不要な行為だ。
もうあたしは迷わなかった。
最終選考面接は、役員によるものだった。その時には御社が第一志望だと宣言できなかったが、その直後の早期内定者と役員との食事会では、就活はもうしない、御社に入社させて頂きたいと話し、 ”お約束”をした。



学校の単位はほぼ取り終えていて。
早くに希望企業の内定をもらえたおかげで、バイトの回数を増やすことが出来た。
だから、類の休みに合わせて、週末はあたしもバイトを休みにするようにした。



それくらいの気持ちのゆとりと、金銭的な余裕が出来るようになっていた。



けど。
毎回デートを期待して終わるのってどうなの?って思う。



分かってる。
類だって、本格的に仕事を始めて、やっと三ヶ月を超えたところだ。毎日朝起きて、決まった時間に出勤するのが辛いらしい。もちろんこんな性格でも気苦労もあるだろうし、くたびれるんだろう。
そもそもが隙あらば寝ていたい人だ。



だから、あたしも今は何も言わずに、類の寝顔で満足することにしてる。
寝てる類の髪に触れ、頬を撫ぜ、こっそり顔を寄せたりする。すると類の香りが微かにして、それだけで胸がきゅうーとなる。
同じ空間にいられるから、こんな時間も悪くない、と思う。
あたしは類に恋してるから。
好きな人を想いながら、かの人を眺める時間は、ひどく穏やかで甘酸っぱい。



その日も、結局起きてる類と話は出来なかった。
あたしはのそのそとベットから出ると、髪と服を整え、類が起きないから帰ります、と使用人さんに告げてから屋敷を後にした。



そんな時、いつだって使用人さんの顔に“申し訳ない”という色が浮かぶ。きっとうちの坊ちゃんがすみません、と言う思いと、今日も寝てましたか…と言う驚愕と呆れ。そしてあたしを不憫に思うような…そんな気持ちが混ざってる。
本当は、その瞬間の居たたまれなさは好きじゃない。
起きなかった類に文句の一つも言いたくなるような…そして慰めて欲しいような、そんな複雑なキモチが湧き上がる。



いつもありがとうございます。
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コメント

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Re: タイトルなし

悠✱さま

こんばんは。
ありがとうございます。
私も驚いてます…有り難いことですね。

起承転結は、確かに意識してますので、そう感じて頂けているならば、嬉しい限りです。
甘すぎる話をさらりと書けるようになりたい、と言うのが次に向けた目標ですかね。

悠✱さまには、最初の頃からお越し頂いていて、本当にありがとうございます。
引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

Re: No title

み✱✱✱✱さま

こんばんは。
本当に、想定より早いペースで拍手を頂けて、毎日皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。
いつもありがとうございます。

あはは。ほんと、寝すぎですよ。
入社三ヶ月、そろそろ疲れが澱のように溜まってきてる類です。
眠り姫ならぬ、眠りの国の王子です。

行かない選択!なるほど、私にはナイ発想でした。勉強になります!
ですね、それくらい強気でもいいですね。

お忙しい中、いつもコメントありがとうございます。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。


♯先日のコメントが弾かれてしまう件ですが、「勤労○○」がFC2ブログのアクセス制限に引っかかってしまったようです。
大変ご迷惑お掛けして申し訳ありませんでした。
コメントには反映されませんでしたが、内容は読ませて頂きましたので!
何度もトライ頂き、ありがとうございました。

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